今日の朝刊には、被災した店舗の地図が掲載されていて、どこが被災したか、店舗名は記されていなくても、おおよそ想像がついた。とはいえ、記事だけでは詳細が分からず、もどかしい思いがあった。夜、所用で飯塚へ出かける予定だったので、早めに出かけて、現地をこの目で確かめてみることにした。
中茶屋(なかんちゃや)パーキングに車を停め、本町商店街を南へ歩く。井筒屋の前を過ぎ、旧ダイマル前まで歩みを進めると、バリケードと黄色いテープで非常線が今も張られていた。辺りには、火事場特有の焦げくさい臭いがまだ漂っている。非常線の傍らには警備員が常駐し、消防隊も車両と共にまだ待機していた。
非常線の向こうへの通り抜けができないので、福銀キャッシュコーナーの脇から裏へと抜け、恵比寿通り方面へ回る。かつて足繁く通っていた覇薇可否道本町店があったアークアレイ65までは、火勢は届いていないようだったのでホッとしながら、飯信本店の裏へ。
昭和通り側の恵比寿通り入口に立つと、南側が被災しており(右の写真左側・・・写真では被災していないように見えるのだが、各店舗の奥は焼けている)、狭いながらもこの道を挟んで、被災域の北側の延焼がココで止まったコトがよく分かる。花ぐるまも飛梅も無事なようだった(ちなみに飛梅はカナリ前から営業してなかったと思われるが・・・)。
この火事を経ても、営業しているお店があって、非常線が張られていながらも、恵比寿通りから樽屋町へと抜ける脇道は通行出来るようになっていた。その脇道沿いの西側もかなり焼けていた。
こうして見ていくと、北に恵比寿通り(南側)、南に樽屋町筋(両側)、東に恵比寿通りから樽屋町へと抜ける脇道、西に本町商店街(東側)で囲まれたブロック(エリア)が焼失していたコトが分かった。
左の写真は、永楽通り商店街から樽屋町入口付近を見たところ(暗くてよく分かりにくいんですが・・・)。火災はこの西側(写真左側。えいらく広場隣接)まで延びてきていて、永楽通り商店街(樽屋町入口西側)でも2店舗ほど被災していた。そのうちの1件は、以前から気になっていたイタリアンのお店だったので、営業が再開されるかどうかが非常に気にかかる・・・。
永楽通り商店街から本町商店街へ歩き、非常線で通行止めにされたエリアの南側へ。飯塚市の職員さんや解体業と思しき作業服の人たちが、今後の作業を打ち合わせしているようだった。職員の方へひとこと断りを入れ、写真を撮らせていただく。写っているのは本町商店街からの樽屋町入口の角にある眼鏡店。火事の勢いが、丸2日経った今でもよく見て取れる。
現地からの実況は以上の通りだが、火災の翌日から、さっそく復興への取り組みが始まっている。ワタシが歩いているこの時間(23日午後7時過ぎ)にも職員さんが現地で打合せをしているのは、この一環だろう。
福岡・飯塚の商店街火災:
「街づくり手伝いを」 がれき撤去の負担も考慮 /福岡
飯塚市本町商店街の火災を受け、斉藤守史市長が22日、市役所で記者会見した。「人が沈むと街も沈む。水害や空洞化、火災と打撃は大きいが、負けない街づくりの手伝いをしたい」と語った。市営住宅への優先的な入居など被災者支援策も明らかにした。
市長らによると、出張先の名古屋から帰る途中の21日午後4時ごろ、福岡空港で火災の一報を聞いた。現地に着くころには鎮火していると思ったが火勢が衰えていないので驚いたという。同5時過ぎに「本町商店街他火災被災等対策本部」を設置し、本部長に就任。情報収集や支援検討を急ぐよう指示した。
<引用元:2008年4月23日 地方版 毎日新聞>
一方、地元市民や団体が、いち早く支援の手を延ばしている。
「火事に負けず戻って来て」
広がる支援の輪 飯塚市本町 市民ら募金や見舞金
「火事に負けずに、戻って来なばい」‐。10棟を全半焼した飯塚市本町の火災で、店舗が焼け落ち、通りが寸断された本町商店街に22日、被災者支
援の輪が広がった。多くの市民が見舞金を持ち寄り、飯塚青年会議所(飯塚JC)は募金活動を始めた。義理堅い川筋気質が残る老舗の通りに、復興を願う人波
があふれた。
同商店街の対策本部には、飯塚商工会議所や東町商店街振興組合が相次いで見舞金を寄せた。同日までに、個人や企業から、飲料水や果物、タオルなど60件以上の善意が届いているという。
<引用元:2008年4月23日10:56 西日本新聞>
ワタシが訪れた時は時間が時間だったので、さすがに募金運動は行なわれていなかったが、福銀のキャッシュコーナー前の休憩コーナーには机等が並べられ、ココで募金が行なわれているのが分かる。ワタシも微力ながら、何がしかの応援が出来ればと考えている。
幼少の頃から現在に至るまで様々な形て関わってきた、飯塚中心部の商店街での火事だけに、発生当日から3日間にわたって、通常の更新とは異なる特集のような形で記事を綴ってきた。5年前の水害の時には、HPこそ持っていたが、こうしたタイムリーな記事を発信する力はなく、現在、こうしたブログサービスを利用して世に広く伝えられるコトについて、いささかの感慨が涌いている。
今回の火事で被災された皆さんの、1日も早い平常の生活の回復と、商店街の再興を祈念し、併せて、消火活動に従事された消防隊・消防団の皆さんへの慰労と賛辞の念を心から表して、筆を擱きたい。
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